2021年4月7日水曜日

スペイン語の出版翻訳者に求められるものとは




スペイン語通訳者の吉田理加さんに声をかけていただき、今度、こんな話をします。

Acerkate a los Intérpretes y traductores【通訳・翻訳者を身近に】 
「スペイン語の出版翻訳者に求められるものとは」
4/17(土)19時~20時 
申し込みのリンクはこちら

概要
「翻訳家になりたい」と言ったとき、大学時代の恩師に最初に言われたのは「食べていけませんよ」という言葉でした。ロールモデルがないなか、どうやってデビューにこぎつけ、翻訳の仕事をとりつけてきたのか、他の言語の場合と違いはあるのか、翻訳者として、どんなことを大切にし、実行してきたのかなど、30年あまりの経験を振り返りながら、ありのままにお話します。
スペイン語を生かした職業として出版翻訳に憧れや興味をいだいている皆さま、出版翻訳者を目指している方、翻訳したい本がある方、また、すでに翻訳を手がけている方の参考になれば幸いです。
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どんな話でもいいよ、と言われて、しばらく考えた末に、このテーマにしました。
翻訳の話というと、外国語を日本語におきかえていく作業について話すことが多いのですが、アカデミックなキャリアに進まないで、(スペイン語の)翻訳者として仕事をしていくには、言葉に関すること以外にも必要な要素があると思うのです。

私自身の1週間を考えてみても、「翻訳をしたい、したい」と思いながら、翻訳そのもの以外のことをしている時間がかなりあります。しかも、その中にはお金にはならないことも、いやというほど。
だけど、じゃあ、それは何にもなっていないかというと、すべては翻訳のためでもあるのです。面倒くさくても、目的が定まっていれば、どれも雑用ではないのです。
自分のための地ならしだったり、根回しだったり、エンパワーメントだったり。

どこかから仕事が来て、訳すことにいつも専念していられるなら、違っているのかなと思うこともありますが、どうなのかな。
みな大なり小なり、同じようなものなのか、じたばたしているのは私だけなのか、わかりませんが、パワポを作りながら、考えてみました。
30年かけてしたり考えたりしてきたことを、できる限り整理してお話します。

私の根本にあるのは「おっぱい理論」。
私が勝手に命名したものですが。
つまり自分が持っている知識なんぞ、なんぼのものでもない。そんなものを出し惜しんで、後生大事にためこんでいたら腐ってしまう。吐き出していけば、また血が入れ替わって、新しい知識が湧いてくるという考えです。
正しいかどうかわかりませんが、そんなもんだと、私は思っています。
勘違いも、思い込みもあるでしょうが、今持っているものを出し切ります。

時間が限られているので、テーマからして、今回はそちらは話さないということはあるでしょうけれど、興味のある方はどうぞご参加ください。
お待ちしています!

10 件のコメント:

  1. こんばんは!すごく興味があり、ぜひとも伺いたいのですが、残念ながら予定が入ってしまいました。また次回を楽しみにさせて頂きます。

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    1. ありがとうございます! 録画視聴もありますので、よろしければどうぞ。

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  2. スペインの小説を翻訳しました。もう二年以上前です。プラネタ社にスペインで日本語訳版を出してほしいとメールで要望していますが、反応はありません。小説そのものはとても面白いのですが、長くて、ビジネス的には売れないだろうと思います。
    G (la novela de Gaudí)
    原題:G(ガウディの小説)
    Daniel Sánchez Pardos
    作者:ダニエル・サンチェス・パルドス
    Editorial: Editorial Planeta
    出版社:プラネタ社
    Publishing date: 2015/09/01 | 560 pages | ISBN: 978-84-08-14464-9 |
    出版日:2015年9月1日


    テーマ;
    危機に震撼する街:バルセロナ。 未来を見る青年:ガウディ。大量殺人テロの陰謀。


    G(ガウディの小説)のシノプシス;

     1874年10月。ガブリエル・カマラサは長年のロンドンへの逃避から家族でバルセロナへ帰ってきた。ガブリエルはラ・ロンハの建築学校に行った最初の日に、一年先輩にあたる青年に出会った。その人の名はアントニ・ガウディ。・・・・・

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    1. 講演の中で、翻訳出版のパターンと実例を紹介しますので、ヒントになるかもしれません。よろしければご視聴ください。

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    2. 7月4日発信のご本読ませていただきたく存じます。

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    3. 勢喜光さま、ありがとうございます!
      グラフィックノベル(コミック)は近年スペインで急成長しています。

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  3. KENJI FUKUNISHI2021年4月8日 16:10

    はじめまして!福西賢治と申します。それで食べてはいませんが、スペイン語使いの端くれです。興味あるので、参加するつもりです。先生が最近出版された「絵で見る統計 世界の国ぐに」購入しました。共訳者の中山映さんと昔交流があったのです。(彼は私のことなど覚えていないかもしれません。)今後ともよろしくお願いいたします。

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    1. こんにちは。コメントありがとうございます。
      具体的なご質問などあれば、当日もお答えしますのでお寄せください。

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  4. 興味津々、師匠の授業だと思って聴講させてもらいます。とても楽しみにしています。

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    1. ありがとうございます! たぶん普段外目には見えていないことを話すことになるので、お楽しみに! 

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