2020年2月18日火曜日

「子どもの本を選ぶ」土居安子さんの講演とワークショップ

 もう半年以上ブログを書いていなくて、ちっともログになっていないなと苦笑しています。もっと構えず書けばいいのかな。

 先週の日曜日2月16日に、日本子どもの本研究会の年1回の研修会が開催されました。
 ここ3、4年、埼玉の図書館員の代田知子さんとともに担当してきた企画で、これまでも「本を選ぶ」「本を手渡す」などをテーマにいろいろな方のお話や実践報告をうかがってきました。

 実際に本を読んで、さらにこのテーマを深められないかと思案していたところ、大阪国際児童文学振興財団の土居安子さんがワークショップをしているとの話を聞き、ぜひお願いしてみたいということで、今回の企画が実現しました。

 6冊の本を読んでワークシートを埋めてくるという宿題があり、貴重な休みを使って5時間あまり講座に参加するというハードな研修。果たして参加者がいるだろうかと心配でしたが、なんのなんの、60人満席になり、問題意識を共有する参加者の積極的な参加をいただいて、充実した1日になりました。

事前に読んでくることになっていた6冊。
『すきですゴリラ』は、新版は表紙と判型が異なる。

 土居安子さんの、関西弁の軽妙で内容がぎっしりつまったマシンガントーク(という表現がまさにぴったり)は、最初の瞬間から参加者の心をとらえ、最初から最後まで本当に濃密な時間でした。

 1冊の本をめぐって、思ったことを文字にすること、ポジティブな評価もネガティブな評価も疑問も出し合うことも、講座の中でやった、絵本の表紙からみなで読み取っていくグループワークもとてもおもしろかった。
 参加者から意見を求める場面で、作品に対する賞賛だけでなく、批判的な意見や日頃抱いていた疑問なども出てきたのは、さまざまな意見を受け入れる土居さんの姿勢への信頼感と議論の深まりの証拠かなと。
 作品を読み、討議することは、日本子どもの本研究会では研究部会でもしていることなので、それももっとアピールしていきたいし、「子どもに手渡す」という共通の問題意識を持って本を読み、多面的に考えを深めていく機会は、もっとあっていいということも思いました。

 冒頭で土居さんが、「蔵書構成」が大切とおっしゃったことに、私自身はなるほどなあと思いました。さまざまな本をどのようにとりまぜるかが、腕のみせどころだということ。すべての作品の読みにもつながることで。

 終わったと思ったら(!)、もう代田さんから、もう来年の研修会の日程の打診が! 来年は2月28日(日)になりそうです。

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