2025年8月21日木曜日
チリの作家マリア・ホセ・フェラーダさん来日イベントを終えて
2024年9月22日日曜日
翻訳特別賞をありがとうございます
このたび、フェルナンダ・メルチョール『ハリケーンの季節』(早川書房)の翻訳で、NPO法人日本翻訳家協会より翻訳特別賞をいただけることになりました。
どうもありがとうございます。
気づくとデビューから25年たっていて、同年代が定年を迎える年廻りなのに、翻訳者としての足場がまだまだ安定していないことに焦りをつのらせていたのは4年前のことです。明日の保証はなく、「もうやーめた」と自分が言えばそれっきりだな、と思っていました。
そんな心持ちが少しずつ変化してきたのは、ここ3年くらいのことでしょうか。賞があってもなくても、できることしかできないし、日々やることは変わらないのだけれど、今回の表彰で、その仕事をやっていていいよ、とさらに肩を押してもらえた気がして、とても励まされました。
それに、多くの友人が自分のことのように喜び祝福してくれたのが殊の外うれしく、幸せをかみしめています。ほんとうにありがとう!
また、この仕事をいただけたのも、ネッテル『赤い魚の夫婦』(現代書館)があってのことでした。ネッテルを出してくれた編集の原島さん、あらためてありがとうございます!
これからも精進し、翻訳していきます。
2021年10月3日日曜日
何かを求めて読まないでください
NPO法人イスパニカ文化経済交流協会(イスパJP)主催の「オンライン対談 松本健二x宇野和美 今読みたい! スペイン語圏の女性作家たち ーフェミニズム? マジックリアリズム? それとも……?」が終わりました。
2021年7月4日日曜日
『2枚のコイン』
大国による搾取が蝕む、美しい世界
17歳、片時もスマホを手放せない“今どきの若者”マル。ボランティア支援リーダーの母親に連れられて、スペインからセネガル北部、ウォロフ族の村にやってくる。そこは、マルの知らない自由で彩られていた。
本当の豊かさとは、支援とは。
SDGsを考えるヒントが詰まった、スペイン発グラフィックノベル
2021年4月7日水曜日
スペイン語の出版翻訳者に求められるものとは
「スペイン語の出版翻訳者に求められるものとは」
申し込みのリンクはこちら
概要
「翻訳家になりたい」と言ったとき、大学時代の恩師に最初に言われたのは「食べていけませんよ」という言葉でした。ロールモデルがないなか、どうやってデビューにこぎつけ、翻訳の仕事をとりつけてきたのか、他の言語の場合と違いはあるのか、翻訳者として、どんなことを大切にし、実行してきたのかなど、30年あまりの経験を振り返りながら、ありのままにお話します。
2021年2月19日金曜日
西日暮里BOOK APARTMENT に出店します!
翻訳のスピンオフのようなかっこうで2007年秋に始めた、オンラインのスペイン語の児童書専門店ミランフ洋書店が、このたび、西日暮里駅前の西日暮里BOOK APARTMENT に入居することになりました!
入居といっても、31cm角の本棚です。
もちろん、これまでどおりオンライン書店は続けていきます。
これまで、実物が見たいが店舗はどこかと聞かれることがたまにあり、そのたびに店舗はなく、本は保管ケースに入っていることを説明してきました。1年に1ぺんでも、イベントに出店するとか、棚貸ししてくれる場所を探すとか、何か方法はないだろうかと思っていたところ、新聞で西日暮里BOOK APARTMENT のことを知りました。
実際に見にいったところ、これがおもしろい空間で、この中に並んだらうれしいなあと思いました。
さっそく申し込み、OKが出て、トントン拍子で入居の運びとなりました。
こういうスペースはほかにもあるのでしょうけれど、自分でしょっちゅう行けるところでないと、翻訳や授業が忙しくなると足が遠ざかり、補充ができなくなりそうです。
その点、ここなら歩いて20分ほど。散歩に最適。
小さなスペースですが、定期的にテーマを決めて並べたり、ワケありの本を格安で並べたりと、楽しみながら挑戦してみようと思います。
絶版になった私の訳書も(現在手に入るものは、本屋さんで買ってくださいねー)置くかもしれません。
こちらが、西日暮里BOOK APARTMENT のサイトです。
基本、水曜日から日曜日の11時半から20時までやっています。
初めての搬入は、2月26日(金)です。
棚のようすは、instagram やtwitterで随時お知らせしていく予定です。
少し慣れてきたら、1日店長もしてみたいですが、まずはよくばらず、楽しんで棚をつくっていきたいと思います。
どうぞお楽しみに!
2020年3月17日火曜日
紙芝居『ドラゴンのバラ』
スペインの昔話で紙芝居を、というのでいただいたお話でしたが、紙芝居ははじめてでわからないことだらけ。いくつか提案するも、どれもボツ。結局、編集者さんが最初に候補として目をつけていた、サン・ジョルディ伝説で作ることになりました。ドラゴン、おひめさま、真っ赤なバラの華やかさも紙芝居に向いているとのこと。
そこで、留学時代に手に入れた、サン・ジョルディの日についてのカタルーニャ州政府発行のパンフレットなどを参考に、手とり足とり教えていただいて、ようやく原稿を書きました。
ただ、原稿と言っても、初心者の私は原作までで、脚本にしたててくださるのは専門の方。脚本の方に原稿をパスしてからは、あとは楽しみに待つだけでした。「カタルーニャと『サン・ジョルディ伝説』」というちょっとした解説も書きましたが(⑤の紙に載っています)。
紙芝居の大きな紙に書かれたコージさんの絵は、構図も展開も色使いも驚くことばかりり。本当にすばらしいので、ぜひ図書館などでさがしてみてください。
これで、サン・ジョルディ伝説と言えば、この紙芝居を紹介できます。
![]() |
| バルセロナの小学校で、次男がサン・ジョルディの時に作ったプラスチック粘土のバラ。 |
4月19日(日)に予定されている「柏サンジョルディの日」のイベントでも、読んでいただけるそうで、とても楽しみです。
この紙芝居で、本の日をもりあげていきたいと思います!
2020年2月18日火曜日
「子どもの本を選ぶ」土居安子さんの講演とワークショップ
先週の日曜日2月16日に、日本子どもの本研究会の年1回の研修会が開催されました。
ここ3、4年、埼玉の図書館員の代田知子さんとともに担当してきた企画で、これまでも「本を選ぶ」「本を手渡す」などをテーマにいろいろな方のお話や実践報告をうかがってきました。
実際に本を読んで、さらにこのテーマを深められないかと思案していたところ、大阪国際児童文学振興財団の土居安子さんがワークショップをしているとの話を聞き、ぜひお願いしてみたいということで、今回の企画が実現しました。
6冊の本を読んでワークシートを埋めてくるという宿題があり、貴重な休みを使って5時間あまり講座に参加するというハードな研修。果たして参加者がいるだろうかと心配でしたが、なんのなんの、60人満席になり、問題意識を共有する参加者の積極的な参加をいただいて、充実した1日になりました。
| 事前に読んでくることになっていた6冊。 『すきですゴリラ』は、新版は表紙と判型が異なる。 |
土居安子さんの、関西弁の軽妙で内容がぎっしりつまったマシンガントーク(という表現がまさにぴったり)は、最初の瞬間から参加者の心をとらえ、最初から最後まで本当に濃密な時間でした。
1冊の本をめぐって、思ったことを文字にすること、ポジティブな評価もネガティブな評価も疑問も出し合うことも、講座の中でやった、絵本の表紙からみなで読み取っていくグループワークもとてもおもしろかった。
参加者から意見を求める場面で、作品に対する賞賛だけでなく、批判的な意見や日頃抱いていた疑問なども出てきたのは、さまざまな意見を受け入れる土居さんの姿勢への信頼感と議論の深まりの証拠かなと。
作品を読み、討議することは、日本子どもの本研究会では研究部会でもしていることなので、それももっとアピールしていきたいし、「子どもに手渡す」という共通の問題意識を持って本を読み、多面的に考えを深めていく機会は、もっとあっていいということも思いました。
冒頭で土居さんが、「蔵書構成」が大切とおっしゃったことに、私自身はなるほどなあと思いました。さまざまな本をどのようにとりまぜるかが、腕のみせどころだということ。すべての作品の読みにもつながることで。
終わったと思ったら(!)、もう代田さんから、もう来年の研修会の日程の打診が! 来年は2月28日(日)になりそうです。
2016年11月23日水曜日
名作短編で学ぶスペイン語
10名の作家の11篇の短編を対訳で注とともに収録した語学書です。
2年前、『名作短編で学ぶイタリア語』という本が出たとき、ほかの言語でもという出版社の意向を受けて、イタリア語の翻訳家の関口英子さんに声をかけていただいたのがきっかけです。関口さんとは、まったく面識はなかったのですが、語学学校で講読や翻訳を教えているという共通項から、目をとめてくださったのかもしれません。
イタリア語もお二人で作っているので、これもだれかとできないかと思い、声をかけたのが網野真木子さん。日本ラテンアメリカ子どもと本の会を立ち上げたとき以来のおつきあいで、快くひきうけてくれました。
短編と言っても、対訳で載せるとなるとごくごく短いものに限られ、また、約10篇のうち、著作権料を払うものは4、5篇にという条件があり、国もとりまぜたいし、難易度もいろいろにしたい、なるべくこれまで翻訳されていないものをと、まずは作品探しから始まりました。
著作権をとる作品をしぼりこむまでに半年以上かかり、著作権の手続きもなかなかすんなりはいきませんでした。スペインのどこのエージェントが扱っているかをこちらで調べたり、ペルーのリベイロに至っては、個人的なつてをたどってようやく著作権者がわかったり。
載せられなくてとても残念だったのがアナ・マリア・マトゥーテ。いくつか候補で訳してみましたが、著作権をとるのは4つにしましょうということになって泣く泣くあきらめました。
メキシコの作家が入れられなかったのも残念でした。オクタビオ・パスで、手頃な長さのしゃれたものがありましたが、翻訳がすでに出ていたのであきらめ、また、メキシコの著作権保護期間は100年なのでパブリックドメインの作品を探すのも困難だったのでした。
私が担当したのは、ベッケル、リリョ、ルゴーネス、マリーアス、リャマサーレスです。
対訳だからごまかしがきかない怖さが、あとになるほどに大きくなってきてドキドキです。「そこ、違うよ」というところを見つけたら、どうぞそっと教えてください。絶対に何かあると思います。
対訳だからと、原文についついひかれがちになるのですが(これは私の言い訳!)、網野さんの訳文は、それぞれ文体に味わいがあって、とてもすてきです。網野さん、リベイロをもっと訳してみたいと言っています。短編選集を出したいという編集者さん、いませんか?
網野さんと最後までチームワークよく、気持ちよくとりくめたのも幸せなことでした。
この本を読んだ学習者が、「ああ、スペイン語の文章って、こんなふうに読みといていけばいいのだな」と、コツをつかんで、いろんな本に手をのばしてくれたなら、目的を果たせたことになるかなと思っています。巻末で、収録作家以外の作家の短編の原書も紹介しています。
これで今年の仕事はすべて出そろいました。今年の奥付で、訳者、著者として、私の名前が出ているのは次の4点。
2016年9月17日土曜日
THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016
昨日から19日月曜日まで、THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016というイベントが、京都造形芸術大学・東北芸術工科大学外苑キャンパス@青山1丁目/外苑前 で開催されています。
くわしくはこちら
何にもなければ、このイベントについて知らずじまいだったのですが、ひょんなことから知りました。8月のはじめ、スペインのある出版社からメールが入ったのが始まりです。
このアートブックフェアに今年はブラジルが招待され、上記の絵本のイラストレータ、ブラジルのファビオ・ジンブレスが参加する、ついては、自分のところの絵本を持っていきたいと言ってきたが、今からだと、スペインからブラジルに送るのが間に合うかわからない。ミランフ洋書店に送るので、受け取って、9月にファビオに渡してくれないか、という依頼です。
本は、1週間ほどで送られてきました。B4サイズくらいのずっしりと重たい本が10冊!
ファビオは、「ポルトニョールがカンペキだから大丈夫」と言われ、預かっておくことになりました。
ファビオからそのあとポルトニョールで、東京に着くのは9月12日になると連絡があり、さらに、たぶん16日の午前に連絡してとりにいくと、メ―ルが入りました。
そして、昨日。
午前中待てども連絡こず。フェアは3時からだというのに、どうするのかと思っていたら、いきなり知らない人の携帯から、「外国人の人がお宅に行きたいと言っているのだが、道がわからない」と電話がかかってきました。行ってみるとファビオでした。
重たいし、道もわからないから、フェアの人が一緒に来てくれたのか、と思ったのですが、そうではありませんでした。グーグルマップでわかるだろうと直接来たけれど、わからなくなって、近所のお店にとびこんでたずねたら(不動産やさんだったもよう)、そこにいたダスキンのマークの作業着を着ているその親切な方が、案内してくれたとのこと。
いやはや。
きちんと連絡が来て、ぱっと渡してと、スムーズにはいかないかもと、危ぶんでいましたが、予感が的中。
ああ、ラテンアメリカ!
まあ、いいやね。無事、本を渡せたわけだから。
しかも、そのりっぱな本を1冊プレゼントしてもらいました! 書いてくれたサインがこちら。
ここのところ、ずうっと原稿でてんてこまいでしたが、なんだかゆかいな気分。
ファビオの展示は、こちらです。
上記の本を売っていますから、どうぞ買ってください。見てのとおり「パナマ」がテーマの本です。
「「DESENHO TERRÍVEL(酷い絵)」という絵のジャンルを確立したコミックアーティスト」とあるので、とんがった人かと思いきや、シャイなやさしい笑顔の人でした。
明日、ちらっと見に行こうかなと思っています。
2016年7月9日土曜日
ブラティスラヴァ世界絵本原画展 絵本の50年これまでとこれから
| カタログと、金のりんご賞受賞のスペイン人作家の絵本2点。 |
さいたま市のうらわ美術館で、今日から「BIB50 周年 ブラティスラヴァ世界絵本原画展 絵本の50年これまでとこれから」が始まりました。
うらわの展示は8月31日まで、そのあとは次の4館を巡回します。
2016年10月29日~12月11日 岩手県立美術館
2017年1月4日~2月26日 千葉市美術館
2017年4月8日~5月28日 足利市立美術館
2017年7月8日~8月27日 平塚市美術館
展示は2部構成で、1部は「BIB歴代参加作品でたどる〈日本の絵本50年〉」と題して、1965年から2013年までの参加作品の原画約30タイトルが展示されています。赤羽末吉、長新太、瀬川康男、スズキコージなど、絵本好きの方なら、「ああ、読んだ、読んだ」という作品が必ず入っているはず。
今日はオープニングに仲町小学校の子どもたちが何人か招かれていましたが、多くの子が原画よりも、子どもの目線の高さにある展示作品の絵本にとびついて、「おれ、これ幼稚園のとき見た!」などと言っているのがほほえましかったです。
私が「わぁ」と思ったのは、村上康成『ピンク! パール!』。1991年に金牌をとっているんですね。ちょうど会社を辞める直前に、隣の児童書編集部で出来上がりを見た絵本です。原画に、セロテープのあとがあって、編集者の息遣いを感じるようでした。
| 取材の腕章をもらったので、場内のようすも少しだけ。 |
第2部は「BIB2015参加作品にみる〈絵本の今とこれから〉」。今年の日本の参加作品15点と、入選作が並んでいます。
金のりんご賞に、スペインのハビエル・サバラとエレナ・オドリオソラが入賞したので、解説を書くところで私も関わりました。エレナ・オドリオソラは、これまで日本で出ている絵本5点では名字がオドリオゾーラとなっているのですが、今回、オドリオソラとしてもらいました。ゾーラじゃないから、ずっと気になっていたのです。
彼女は、今、切り絵に凝っているのか、この作品は描いた絵を切りとって舞台にしたものを、写真どりした作品です。
グランプリは、ローラ・カーリン。日本では、『やくそく』(ニコラ・デイビス文/さくまゆみこ訳/BL出版)などがでている作家です。図録の表紙の洗濯バサミ人形は、彼女の作品だとのこと。
そのほか、さまざまな試みのある作品が並んでいて、とても見ごたえがありました。
出たところには、人気投票のコーナーがあります。気に入った絵にシールを貼って帰りましょう。
浦和は高校の3年間通った町ですが、西口方面はひさびさで、ぜんぜん知らない町のようでした。でも、うらわ美術館のすぐ左には、高校時代にときどき寄り道した本屋さん、須原屋が今もありました。ここだけタイムスリップしたような感じがしました。
2016年7月6日水曜日
『アウシュヴィッツの図書係』
絶望にさす希望の光、それはわずか8冊の本――
アルベルト・マングェル『図書館 愛書家の楽園』(白水社)の中に、アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所の三十一号棟に秘密の図書館があり、そこにあった八冊の本の管理は一人の女の子にまかされていた、というくだりがあります。
本好きで、うらやましいほどスペイン語の実力がある小原京子さんは、フィクションの翻訳はこれが初めてですが、著者とも連絡をとりあって、物語の魅力をたっぷりと引き出しています。これからの活躍がとても楽しみです。
2016年7月4日月曜日
講演会「『ちっちゃいさん』が生まれるまで ―翻訳と子育てとー」
普段翻訳するとき母親としての自分は顔を出さないのですが、『ちっちゃいさん』は例外的に、子育ての経験をめいっぱい使って訳した本でした。
たまたま3人の子を授かり育ててきたので、20年あまり、子育てとがっぷり四つに組んできたわけですが、若い頃の私は、子どもを欲しいと思ったことは一度もありませんでした。どちらかというと苦手なくらいで、「赤ちゃんはまだ?」と聞かれると、「がんばっています」と言ってお茶を濁していたのでした。
それが変わったのは甥っ子を見たときです。「へえ、赤ん坊っておもしろいな」と初めて思いました。そして、自分の子がこの世に出てきたときには、「こんなに大事なものが人生にできてしまってどうしよう」と思うくらい、とにかく我が子はかわいくてたまりませんでした。まさか、自分がそんなふうになるとは思ってもみないことでした。今では赤ん坊を見るとついつい近づいてしまう、おせっかいなおばさんと化しています。人生というのはわからないものです。
会留府の阿部さんから、スペインと日本の子育ての違いなども触れてほしいと言われています。訳文をどんなふうにねりあげていったか、具体的にどこかの部分をとりあげながら、お話したいと思っています。
毎日新聞の千葉地方版に7月1日に掲載された告知記事はこちらです。
お近くのみなさま、よろしければお運びください。
2016年2月21日日曜日
豊中と吹田の講演のお知らせ
私は略歴に「大阪生まれ」と書くことがありますが、転勤族だった父がたまたま大阪府箕面市にいたときに生まれただけで大阪との地縁はありません。とはいえ、生まれてから2歳までと、幼稚園年長から小4の1学期までは箕面、小4の2学期から小6の1学期までは大阪市北区の、今の大阪帝国ホテルのすぐ隣あたりに住んでいたので大阪弁に親しみがありますし、つれあいが奈良の人なので、いわゆる姻戚は奈良京阪に大勢います。
万博の夏は、あちこちの親戚が泊まりにきました。箕面では同じ学区に小松左京さんのお宅があり、みやこ蝶々さんのお宅がいつも行く八百屋さんの前にありました。
昔住んでいたあたりは学生時代に再訪したことがありますが、それも30年前。今はどうなっているのかな。
2015年12月23日水曜日
スペイン語教科書 IDEAL完成!
スペイン語教科書「IDEAL」(同学社)がとうとうできました! 第二外国語でスペイン語を勉強する、ごくフツーの大学生を対象とした教科書です。
「一緒に教科書を書きませんか?」と2年前に声をかけられて、安請け合いで引き受けたものの、書きます、書きますと言いながら、なかなか原稿を書けず、共著者に本当に苦労をかけました。最後は、互いの家に泊まりあっての作業にもなりました。
IDEAL (理想的な)などという、大それた名前は、「なるべく簡潔でいいやすい、できたら1語の名前を」という編集者からの要望を受けて、最後の最後に決めたものです。
表紙とたくさんのカットを描いてくれたのはおくやまゆかさん。私の訳書『ふたりは世界一!』の挿絵を描いてくれた方です。「こんなイラストがあったら、開きたくなるよね!」という絵がいっぱいで、感謝、感謝です。このおくやまさん、先月末には『たましいいっぱい』で、文化庁メディア芸術祭マンガ部門の新人賞を受賞という、うれしいニュースも飛びこんできました。
下記に、案内用に書いたレターを添付します。
今は、できてうれしいばかりですが、来年、使った大学生や先生からの感想などをもらえたらうれしいなあと思っています。
このたび、大学用スペイン語教科書『IDEAL』を上梓いたしました。よろしくご高覧いただければ幸いです。
第二外国語の授業を担当する教師は、いつでもたくさんの課題をかかえていることと思います。どうやってモチベーションを保たせられるか、どうすれば混乱させずに基礎を身につけさせられるか、どうすれば受け身ではなく主体的に、もっと学びたい、表現したい、スペイン語圏について知りたいと思ってもらえるか――そんなことを考え考え作った教科書です。理想どおりにできたかどうかはわかりませんが、いくつかの新味のある、感じのよい本になったかと思います。
次に、特長と、執筆の際に意図したことを、かいつまんで説明させてください。
各課4ページの本課と、ステップアップ文法と称する、2課ごとのまとめのページの構成です。12課の本課を学ぶだけでもかまいません。ステップアップ文法のページはオプションとして、時間数や学生の力を見て使用するよう考えています。
文法ページで工夫したのは、重要表現を「キーフレーズ」としてとりだし、単純な置き換え練習等で定着できるようにしたこと、赤字を用いてポイントをつかみやすく示したこと、文法ページの例文の直接目的語、間接目的語をそれぞれ波線と点線で示して、自動詞と他動詞の違いを意識させるようにしたこと、イラストを用いて基本語彙を楽しく印象づけられるようにしたことなどです。
練習問題には、ペアワークやリスニングも取り入れて、耳や口を使って学べるよう配慮しました。ネイティブ講師と使用しやすいように、文法事項や練習問題の問題文は、スペイン語を併記してあります。
スペイン語圏全体に興味を持ってもらえるよう、カラー写真を多数載せ、「異文化リテラシー」のコーナーで、文化や習慣、日本との違いなどを解説し、関連した本や映画の紹介も載せました。相手を知ろうとする態度を大切にしています。
それに、私たちがとても気に入っているのはイラストです。学生たちが、おもしろがって手にとり何度も開いてくれたら、しめたものと思っています。
来年度の授業での使用をご検討いただければ、また、ご興味がおありの方に、ご紹介いただければ幸いです。ご意見などありましたらお寄せください。どうぞよろしくお願い申し上げます。
2015年10月31日土曜日
東葛飾地区母親読書センター主催講演会のお知らせ
翻訳デビュー20年の記念の年(!)も、これがしめくくりの話になりそうです。
2015年6月7日日曜日
ジュンク堂池袋本店1F フェア「翻訳者が選ぶ世界の子どもの本」始まりました!

ジュンク堂池袋本店1Fでのフェア「翻訳者が選ぶ世界の子どもの本」が、昨日6月6日に始まりました。
1階のエレベーター前に、こちらの写真のように並んでいます。
「世界の」と言っていますが、カバーしているのは以下の地域。
アフリカ大陸(さくまゆみこさん)
ドイツ語圏(那須田淳さん)
オランダ語圏(野坂悦子さん)
スペイン語圏(宇野和美)
地球儀の右上に、チラリと見えているのは、イソール作『うるわしのグリセルダひめ』。私が選んだスペイン語圏は、右奥の部分に並んでいます。
選者4人が集う6月20日(土)のイベントは、すでに満員御礼、キャンセル待ちですが、自分の選んだ本についてそれぞれが書いた解説をまとめた冊子も、もうじきできるはずです。
以下は、私の解説の冒頭部分です。
スペイン語圏は、スペインと、中南米などの約20カ国に広がります。母語話者は4億人以上おり、1960年代からガルシア=マルケス、バルガス=リョサなど、ラテンアメリカの作家たちが世界文学に大きな影響を与えてきましたが、児童文学に関しては日本ではたいへんマイナーです。
ここ10年の年間の刊行数を見ても、英語からの翻訳は毎年何百点もあるのに対して、スペイン語はひと桁という寂しい現実があります。スペイン語圏は日本人にとってなじみが薄く、欧米ほど興味を持たれないという傾向は根強くあるようです。
でも、だからこそ読んでみてほしいもの。英米の子どもの本とはどこか異なる違和感、「ひっかかり」を含めて受けとめ、世界の広さ、多様性を感じてもらえたらと思います。外国のものと言っても、私たちは口当たりのよいものから手にとりがちですが、そうではないものも含めての多文化です。異質なる他者を通して、私たちは自分を知ることにもなります。ここに並べた本の中の「物語」が、新たな出会いのきっかけになれば嬉しいです。
お待ちしています!
2015年5月30日土曜日
翻訳者が選ぶ世界の子どもの本
もとはと言えば、昨秋、Maruzen&ジュンク堂書店梅田店で、ひこ・田中さんのお声がけで大きな棚をもらい、解説を書き、本を並べていただいたのが始まり。
「東京でも!」の声があがり、仕切りなおして、新たに選びなおした本でフェアとなりました。ジュンク堂さん、ありがとうございます!
トークは、まだお席があるようです。ご興味のある方、どうぞお出かけください。
「翻訳者が選ぶ世界の子どもの本」
ジュンク堂書店 池袋本店
開催日時:2015年06月20日(土)19:30 ~ 詳しくはこちら
入場料1000円。要予約。TEL 03-5956-6111。
さくま ゆみこ(翻訳家)
宇野 和美(翻訳家)
野坂 悦子(翻訳家)
那須田 淳(作家・翻訳家)
海外作家の本には、日本とは異なる価値観や視点があります。
とくに、自分ではなかなか「外」へ出られない子どもにとって、本は大切な「窓」にもなります。
この窓のむこうにある景色へ想像の翼を広げれば、違う世界を経験することができ、
解放され、本当の自分を見つけて成長していけるのです。閉塞感の増す今の日本の状況のなかで、
それぞれ別の専門言語を持つ4名が、世界の子どもの本をもっと読んでほしいと、思いを語ります。
★トークセッション終了後、サイン会あり。
2015年4月15日水曜日
サン・ジョルディの日
バラと本を贈りあうカタルーニャのお祭りですが、4月18日(土)に、セルバンテス文化センター東京でもお祝いをします。11:30から16:00まで。
ここ数年私も、読み聞かせで参加していますが、今年は11:45と14:15の2回、ちょこっと登場します。
カバで乾杯をしたり、『ピンチョス360°』の著者であるジュゼップ・バラオナさんの指導でパン・アン・トゥマカット(トマトをぬったパン)をつくったり、大人も子どもも楽しめるプログラムのようです。お時間のある方、どうぞ遊びにきてください。
14:15の読み聞かせでは、カタルーニャ児童文学の古典『ピトゥスの動物園』El zoo d'en Pitus の一部を読み、その後、日本語版の販売もします。
翻訳出版されて、すでに10年近くたちますが、国語の教科書にも掲載されていて、「うちの子、あの本、大好きでした」とよく声をかけていただく本です。
くわしくは、こちらをどうぞ。
http://tokio.cervantes.es/FichasCultura/Ficha98561_67_25.htm









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