カタログと、金のりんご賞受賞のスペイン人作家の絵本2点。 |
さいたま市のうらわ美術館で、今日から「BIB50 周年 ブラティスラヴァ世界絵本原画展 絵本の50年これまでとこれから」が始まりました。
うらわの展示は8月31日まで、そのあとは次の4館を巡回します。
2016年10月29日~12月11日 岩手県立美術館
2017年1月4日~2月26日 千葉市美術館
2017年4月8日~5月28日 足利市立美術館
2017年7月8日~8月27日 平塚市美術館
展示は2部構成で、1部は「BIB歴代参加作品でたどる〈日本の絵本50年〉」と題して、1965年から2013年までの参加作品の原画約30タイトルが展示されています。赤羽末吉、長新太、瀬川康男、スズキコージなど、絵本好きの方なら、「ああ、読んだ、読んだ」という作品が必ず入っているはず。
今日はオープニングに仲町小学校の子どもたちが何人か招かれていましたが、多くの子が原画よりも、子どもの目線の高さにある展示作品の絵本にとびついて、「おれ、これ幼稚園のとき見た!」などと言っているのがほほえましかったです。
私が「わぁ」と思ったのは、村上康成『ピンク! パール!』。1991年に金牌をとっているんですね。ちょうど会社を辞める直前に、隣の児童書編集部で出来上がりを見た絵本です。原画に、セロテープのあとがあって、編集者の息遣いを感じるようでした。
取材の腕章をもらったので、場内のようすも少しだけ。 |
第2部は「BIB2015参加作品にみる〈絵本の今とこれから〉」。今年の日本の参加作品15点と、入選作が並んでいます。
金のりんご賞に、スペインのハビエル・サバラとエレナ・オドリオソラが入賞したので、解説を書くところで私も関わりました。エレナ・オドリオソラは、これまで日本で出ている絵本5点では名字がオドリオゾーラとなっているのですが、今回、オドリオソラとしてもらいました。ゾーラじゃないから、ずっと気になっていたのです。
彼女は、今、切り絵に凝っているのか、この作品は描いた絵を切りとって舞台にしたものを、写真どりした作品です。
グランプリは、ローラ・カーリン。日本では、『やくそく』(ニコラ・デイビス文/さくまゆみこ訳/BL出版)などがでている作家です。図録の表紙の洗濯バサミ人形は、彼女の作品だとのこと。
そのほか、さまざまな試みのある作品が並んでいて、とても見ごたえがありました。
出たところには、人気投票のコーナーがあります。気に入った絵にシールを貼って帰りましょう。
浦和は高校の3年間通った町ですが、西口方面はひさびさで、ぜんぜん知らない町のようでした。でも、うらわ美術館のすぐ左には、高校時代にときどき寄り道した本屋さん、須原屋が今もありました。ここだけタイムスリップしたような感じがしました。
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