最初に行ったのは、Lagun(Urdaneta Kalea, 3)という老舗の本屋さん。夜だったのでうまく撮れず、写真がありませんが、文芸や人文関係など、市内で一番品揃えがよかったのがここでした。黙って長いこと本を選んでいるお客さんの多い、居心地のよいお店でした。
スペイン語が読める方は、こちらの記事を参照してください。
次に行ったのは、Donosti。川から大聖堂方面に向かうロータリーにある小さいお店。ビルバオのCámara と似たような印象です。
店員さんと会話しながら、「じゃあ、今日はこれにしておく」という感じで買っていくお客さんがちらほら。
いちばん好きだった書店はなくなってしまったが、そこの元店員さんが店を構えているという説明を受けて訪ねたのはTabacco Days.
鉄道駅とバスターミナルに面した、昔のタバコ工場を改装して作られたTabakalera という文化センター内の小さなしゃれたセレクトショップです。
Tabacalera の2階から見たところ。Tobacco Days は1階にあります。 |
文芸の最新刊や、フェミニズム、グラフィックな本など、ほとんどの本が面出しで並んでいます。
『Los animales eléctricos でんきどうぶつ』が、早くも並んでいました。
髪色がピンクの女性の店員さんに、何か勧めてくれないかとたずねてみたら、それまでまったく目をとめたことのなかった、若い作家の小説を教えてくれました。「この出版社、おもしろい本を出しているのよ」とのこと。
たまには大型店も行ってみようと、Fnac にも立ち寄りました。このところ気になっているグラフィックノベルの棚が、マドリードのFnac よりも見やすく並んでいました。Fnacは、フランス系の書店ですが、Salamandraという出版社とともにコミックの賞を主催しているので、力を入れているのか。
図書館も足を運びました。Koldo Mitxelena図書館。大聖堂の裏手です。
気力が尽きて、文学や児童書の蔵書を、1冊1冊見ることはしませんでしたが、開架で多くの本を見られるのはうれしい。ウィークデーの午前でも、館内は結構にぎわっていました。ふらっと立ち寄った雑誌のコーナーで、パラパラと読書雑誌を見ていたら、おもしろい記事を見つけ、コピーできたのは思いがけない幸運でした。
地下は展示スペースになっていて、世界の図書館の展示をしていました。
ちょうどその日の夜、図書館のホールで、Bertrand H. Carpentey という地元の作家のLa gran guerra という作品の音楽つきの朗読会があるのを知り、行ってみました。ピアノ演奏をさしはさんだ、スペイン語の朗読で、二人の兄弟のお話を堪能しました。
サン・セバスティアンに着いてから、以前読んだAntonio Muñoz Molina のEl invierno en Lisboa (評価が高い小説だけれど、男性目線の展開が好みではなかった……)の舞台の1つがサン・セバスティアンだったと思い出しました。出てきた地名のうち「憲法広場La plaza de la constitución」だけ、かろうじて思い出して訪ねてみましたが、駐車場として使われていて、何の風情もありませんでした。モデルになったジャズの店は、どこにあったのか。
旧市街には、興味深いお店がいろいろありましたが。
バスクのおじいさんと言えばベレー帽 |
種屋さん |
老舗の菓子店 |
1日1万5000歩をこえる町歩きで疲労困憊し、夜は2ユーロのグラスワイン1杯で眠気に襲われ、タパスを1つつまんだだけでホテルに直行した2日間でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿