先日、地元のあるイベントで、ボランティア仲間のMさんと話をしていたら、なんと、小学校の前半をすぐご近所で送り、共通の場所で遊んでいたことがわかりました。
大阪府箕面市の社宅で過ごした数年間。
当時の記憶をたどっていたら、牧落の駅のそばにある市場まで母と買い物にいったときのことがよみがえってきました。
昔ながらの市場は、いろんなお店が入っていて、私が覚えているのは、さまざまな色合いの味噌を山型にとんがらせてしゃもじを刺していた味噌や乾物のお店とか、サマーヤーンなどの手芸用品を売っていたお店、うぐいすもちや草餅や桜餅を売っていた和菓子屋さんなど。
母は、どんなものを買っていたのかな。
市場までの道は影がなくて、夏の日差しの下、「暑いね」と言いながら、手をつないで歩いた覚えがあります。途中に川があったような。
そういえば、歌ったら元気が出るよと言われて、かけあいで歌ったのではなかったか。
なんだったけな、どんな歌だったっけ・・・。すると、歌の最後の部分が浮かんできました。
・・・庭のおいまつ
ググってみると出てきました。
春は緑の においめでたく
夏は木かげに わたるそよかぜ
雪のあしたも 月のゆうべも
ながめゆかしき 庭の老松
渋いけど、美しい! 幼稚園児か小学校低学年だった自分が、こんな歌をうれしそうに母と道々歌っていたとは!
春は、春は・・・、緑の、緑の・・・と、母について歌えばよくて、まちがえずついて歌えると母もにこにこして、うれしかったな。
あの頃、寝たきりの祖母がいたのに、どうして祖母も姉もおいて、2人で出かけられたのかわからないけれど、子どもとたまに買い物に行くのがうれしかったのだろうなと、30代半ばだった若い母を思って、ちょっとうるっとなってしまう。
父はいたけれど、今、私の頭の中では、矢野顕子の「愛について」が鳴りひびいています。
遠い遠い、昔のこと。
Mさん、思い出させてくれてありがとう!